酒米・吟のさと - 親米は山田錦!福岡発の酒造好適米
酒米・吟のさと〜親米は山田錦!福岡発の酒造好適米〜
喜多屋ではお馴染みの酒造好適米・吟のさと。
たくさんのファンを生んでいる豊かな味わいは、どうやって生まれたのでしょうか。
農家にとっての作物として。酒蔵にとっての原料として。そしてお客様にとってのお酒として、吟のさとはどんな存在なのでしょうか。
今回は、ぜひ皆さまに知っていただきたい吟のさとの魅力をご説明いたします♪
1)吟のさととは
日本酒造りに使われるお米のことを、「酒米」または「酒造好適米」と言います。
酒米の王様「山田錦」や、力強い個性がある「雄町」などがとくに有名ですね。
北は北海道、南は鹿児島まで、全国で100種類以上の酒米が生産されており、豊かな日本酒文化の基礎になっています。
「吟のさと」は、福岡県で開発された酒造好適米です。
極めて良質な「山田錦」を母、実りの良い「西海222号」を父として交配・育成された新しい品種で、2007年に品種登録されました。
親米(おやまい)の高品質な特長を引き継ぎつつも、より九州での栽培に適しているという特徴を持っています。
山田錦のように玄米の粒や心白(中心の白い部分)が大きく、雑味のもとになるタンパク質含有率も山田錦並み!
さらに精米のしやすさや醸造適性がとても高く、高品質で美味しいお酒をつくることができる原料米です。
作物としても育てやすく、雨風を受けても稈(かん=稲の茎)が倒れにくく、丈夫に育ってたくさん実る優れものなんですよ。
農家にも酒蔵にも、そして消費者にもうれしい品種が、喜多屋も力を入れて栽培している「吟のさと」なのです。
2)喜多屋と吟のさと
喜多屋は、「吟のさと」が開発段階にあった2006年当初から注目していました。
というのも、「八女地区で酒造好適米を生産する」という目標を持っていたからです。
八女地区は、日本酒造りは盛んでしたが、酒造好適米の生産実績はほぼありませんでした。
そのため温暖な平地でも育てやすい「吟のさと」の登場は、八女地区で酒造好適米を農家さんに委託生産してもらう体制の実現、つまり一層地元に貢献できる酒造りの目標に近づくものでした。
試験栽培や試験醸造に積極的に協力し、結果が良好だったので、翌年以降は栽培農家の勧誘にも力を入れました。
開発当初は「西海255号」という名前でしたが、「地域に根ざした吟醸用酒米になるように」と、「吟のさと」と命名されました。
糸島地区の「山田錦」のように、八女の「吟のさと」が福岡県の酒造好適米として広く愛されるよう、これからも普及に力を入れていきたいと考えています。
※6月25日、吟のさとの田植えを行いました!
3)吟のさとを使用した喜多屋の日本酒ラインナップ
吟のさとは、純米酒・純米吟醸酒にとくに適した高品質な酒米です。
喜多屋では、その魅力を最大限に引き出すことはもちろん、様々なかたちで表現することに努めています。精米歩合やブレンド比率、さらには炭酸ガスを注入した商品もございます。
多彩なラインナップと一貫して美味しい、当蔵自慢の吟のさとのお酒をお楽しみください。
純米吟醸 喜多屋 吟のさと 720ml
純米吟醸 寒山水 55%磨き 720ml
純米酒 寒山水 65%磨き 720ml
日本酒 寒山水 のみくらべセット 720ml×2本
喜多屋 ナチュラルスパークリング 吟のさと 720ml
特別純米酒 喜多屋 プレミアム 720ml
日本酒 小瓶(180ml)のみくらべセット 180ml×4本
●吟のさとのこれから
親米の山田錦を魅力や、お酒造りに関わる人々の願いをたっぷり受けて生まれた、育てやすく優れた品質の酒米・吟のさと。
現在は福岡県をはじめ、同じ九州の熊本、さらには岡山や栃木など多くの県で栽培され清酒用/焼酎用に作付けが本格化しています。
きめ細かい味わい、まろやかさ、程よいコクをぜひお楽しみください。
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