あらばしり(荒走り)の魅力!販売時期は?味わいは?

●あらばしり(荒走り)とは

日本酒のあらばしりとは、搾りの工程で自然に抽出されたお酒のことです。
日本酒は、原料を発酵させた醪(もろみ)に圧力をかけ、液体(日本酒)と個体(酒粕)に分離させることで出来上がります。
この搾りの作業のいちばん最初、わざわざ圧力をかけずとも醪の重さで自然に出てくる部分が「あらばしり」です。

あらばしりは、漢字では「荒走、荒走り」と表記します。
同じ読み方の「新走り」という日本酒用語もありますが、こちらは一般的に新米で醸造した新酒のことを指します。
喜多屋では前者の意味を用い、搾り始めの希少なお酒を「あらばしり」として期間限定・数量限定で販売しています。

●あらばしりの時期・季節

あらばしりは、主に冬に販売される日本酒です。
先程ご説明したように、あらばしりは日本酒の搾りはじめの部分を指す言葉です。つまり日本酒を醸造するときは毎回、少量ながらも必ずつくることができます。
大手メーカーなど通年で&相当量を醸造しているところでは、時期を選ばず販売することができるでしょう。
しかし一般的な地酒蔵・造り酒屋では、冬の日本酒造り(搾り)の最盛期でなければ、十分な販売量を確保できません。
そのため多くのあらばしりが販売されるのは冬で、酒蔵にもよりますが11月〜4月の一定期間と考えられます。

ちなみに俳句の世界で使われる「あらばしり」は「新走り」のほうで、新米新酒を意味する秋の季語となっています。

●あらばしりの味わい・魅力

「あらばしり」という名前から、荒々しさや力強さをイメージされる方も多いかもしれません。
たしかに搾り始めでオリが混ざっている状態を採取するため、華やかさやインパクトがあって飲みごたえは十分です。

ですがそればかりが魅力ではありません。
圧力をかけないまま搾り出すため、余計な雑味が抽出されず、非常に若々しく繊細な風味も兼ね備えているのが、あらばしりで楽しんでいただきたいところ。
それはまるで我先に飛び出し駆け出す若馬のような爽快なフレッシュさ、一番最初にひらいた新芽のような心くすぐる繊細さ。
一口飲めば、複雑に織りなす酸味や甘味も五感いっぱいに感じていただけることでしょう。

搾りたてならではの発酵がつくりだす”自然の微発泡”によって、日本酒初心者でも飲みやすいと感じるほどの軽快さもあります。
表記にある「アルコール濃度」や「甘辛度」や「濃淡度」から想像できる以上に、お米本来の魅力・日本酒の魅力を存分に堪能できるのがあらばしりなのです。

●喜多屋のあらばしり

あらばしりは、かつては蔵元でしか味わえない幻の日本酒でした。日本酒を搾る際に必ず採取できるものの、品質の維持が難しく量が限られるため蔵人や地元の人だけのお楽しみだったようです。しかし現在、冷蔵技術や流通網の発達により、酒蔵から全国へお届けすることができるようになりました。

喜多屋でも、冬のあらばしりは大人気商品。四季折々に販売する季節限定酒のなかでも、熱狂的なファンを有する自慢の銘柄です。
シーズン中は迷わずお買い求めください。
 

※商品画像をタッチ(クリック)すると、購入ページにジャンプします。
【純米大吟醸 喜多屋 あらばしり 無濾過生原酒 720ml】
あらばしり 無濾過生原酒
搾りたてで生き生きとした微炭酸状態のあらばしりを、ゆっくり静かに瓶詰めして、生酒のままお届けいたします。
ろ過も、加水も、火入れもしない、ぜいたくな無濾過生原酒の純米大吟醸なので、酒本来の華やかな香りや、フレッシュ感のある味わいを、最大限お楽しみいただけます。

【純米大吟醸 喜多屋 あらばしり 720ml】
あらばしり
山田錦と雄町を絶妙にブレンドして醸し上げた日本酒の、搾りたてで生き生きとしたあらばしり。気品のある華やかな吟醸香、お米本来の柔らかな甘味と旨味、淡麗さに加わるあらばしりらしい鮮烈でふくらみのある味わい。冬しか楽しめない特別なお酒です。

 

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